ブロックチェーンの最大の特徴は、改ざん(二重支払い)や複製が困難な点にあります。
なぜなのでしょうか?
従来の中央集権型のデータ管理では、データは管理される特定の場所に集約されます。そこが攻撃にあうと、データの改ざんや破損が生じます。
一方、ブロックチェーンでは分散して管理されているデータのすべて・もしくはその大多数に、同時に攻撃を仕掛けない限り、データの改ざんを行うことができません。
もちろん、中央集権型のデータ管理者はそうならないように様々な策を講じている訳ですが、攻撃対象が明確なため攻撃を受けやすいということは想像しやすいでしょう。よって、その管理コストが非常に高額になることが多いです。
また、パブリックなブロックチェーンでは、データを管理するマシンが日々増減するため、攻撃側にとっても攻撃対象がわかりにくい状態となります。
また、仮に攻撃を受けても、データはチェーンのようにつながっており、別のマシンに保存された前後のブロックのデータとの整合性がとれなくなった時点でそのブロックは「正」とみなされなくなる仕組みなので、改ざんにも非常に強いと言えます。
新しいブロックを生成しようとした時、ユーザは一番長いチェーンを参照するので、改ざんするためには正規のチェーンより長いチェーンを作る必要がありますが、不正なチェーンは他のユーザがマイニングして伸ばしてくれることを期待できないので、自分で伸ばすしかありません。
この競争は計算能力の戦いなので、単純に他の全ユーザの計算能力を上回る計算機があれば改ざんは可能ですが、実現は困難と考えられています。
特定のマシンから情報が流出しても、元のデータに復元することはできない意味をもたない断片的なデータでしかないため、仮に流出し公開されたり複製されても、利用者にとって実害はないと言えます。
このように、データに改ざんや複製が非常に難しい状態で、データを流通させることができる手段が「ブロックチェーン」なのです。
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